コンサルティングサービス

CONSULTING SERVICE

運輸

認識

コモデティを中心としたグローバルでの「規模の経済」を追求した企業活動により、荷主企業である製造業や流通業はこれまで大きく変化してきております。製造業ではコスト優位性を確立するためにグローバルで生産拠点の再配置をダイナミックに実施し、流通業はそれらの製造拠点の拡散に合わせて生産地域別のバイヤーズコンソリデーションなどを実施するなど、ロジスティクス構造が変化してきております。また、それらに加えて、各荷主企業はROAやキャッシュフローの効率を重視した経営に傾注したことによりSCMの高度化として適時適量の部材・原料の調達、市場需要変動に合わせた柔軟な製品供給などロジスティクスの質の向上を課題として設定、結果、運輸事業者への適時・適量・適所のロジスティクスサービスを低コストで供給することが求められてきました。

その様な構造や質の変化の中、サプライチェーン上の役割分担も変化してきております。従来は、商品の鮮度などを保持するため、自社物流網を専用で保有するなど、多くの企業が差別化要素の一つであると認識しておりました。昨今においては、運輸事業者サイドにおいて輸送技術や輸送サービスの質の進化、コストマネジメントの高度化などが実現され、ある程度の水準の物流サービスを手に入れやすくなりました。結果として、荷主企業における物流品質は競争における必要条件ではありますが、積極的な差別化要素にはなりにくくなり、運輸事業者へのアウトソーシングが拡大しています。

一方で、サービス提供者側である運輸事業者内での競争は厳しくなっています。

航空、船舶といった大型のキャリア事業においては、多くの事業者を必要としない構造にあります。荷主企業は価格水準を健全に保つため同一航路に対して複数事業者を必要としますが、特殊な航路を除き、規模の経済が効きにくい小規模な事業者の残留を必要としない場合が多いからです。

また、内国のトラック輸送や倉庫・荷役事業についても、今後、事業者は集約されていく状況が想定できます。これまで輸送単価、保管単価などの限界的コストを如何に低下させるかという点に各事業者は注力してきましたが、それらの活動には限界があります。現在では、特定業界内での共同物流などを行うことにより「範囲の経済」を追求するなどの進化段階にあり、それらの結果事業者は集約される傾向にあると考えられます。

このような環境下において、運輸事業者は、オペレーション品質の向上は当然ながら、荷主企業のグローバル化への追従や、荷主企業や競合企業を巻き込んだ業界プラットフォームなどの仕組みへの進化が課題となります。CDIでは、様々な業界の製造業や流通業に対するコンサルティング実績に基づく知見や、アライアンス、M&Aなどの企業再編、組織再編手段などへの精通を以て、運輸事業者へのコンサルティングサービスを提供しています。

主要なコンサルティングテーマ

事業戦略監査・中期経営計画策定

戦略上の論点は、キャリア間での合従連衡や、荷主企業のインハウスフォワーダー買収による商流の獲得、能動的な業界プラットフォーム化への仕掛けなど、これまで以上に大きな舵取りが必要になるため経営計画での検討が極めて重要になります。それらの検討においては、荷主企業における課題や競合状況などを適切に把握する環境分析や、自社の強みを生かしていくために今後の事業ドメインの設定などの難しい作業が必要となります。CDIでは荷主企業業界における課題分析や業界内パワーバランスの分析、参入している競合企業ベンチマークなどにより、慎重にして大胆な意志決定の支援を致します。

アライアンス戦略の策定・M&A/PMI支援

戦略的方向性を設定した後には、アライアンスへの対応、M&Aの実施など、具体的な検討を進めていく必要があります。これらの対応を成功させるためには、自社内で意志統一を図り、相手企業との相互理解などを確立、道を踏み外さないように手続きを実行していくことが必要です。CDIでは、戦略から実行まで一貫性を維持する為の支援を得意としているとともに、多くのM&Aの実績を持って手続きをサポートいたします。

新規事業開拓

荷主企業内でのロジスティクス機能のあり方が変化すると、それに伴い運輸事業者に期待される付加価値領域も変化します。例えば、従来荷主企業内にあった流通加工の委託切り替えなどの新たなサービス提供余地が出現します。梱包技術の進化、各種最適化技術の進化など、技術主導での新規事業展開余地の出現や、Rohs規制など環境対応などの外部環境の変化による新規事業展開余地なども出現します。

事業モデルの設定やそれらによる収入ポテンシャルの推定、参入障壁の回避や参入の手順など、新規事業展開の一連を支援します。

資源再配置やBPR

荷主企業の拠点配置の変化、頻繁かつ連続的に発生する商流の変化などへ対応していく内に、輸送事業者における物流資源配置(ビークル、倉庫スペース、荷役要員など)やオペレーションは様々な齟齬を生じやすくなります。これら齟齬の解消は、連続的ではあるものの、構造的変化への対応を要するため、通常の改善では対応仕切れない性質を持ちます。CDIでは、運輸事業者とプロジェクトチームによって協働、定量的な輸送路の輻輳分析や積載状況の評価などを実施、一気呵成に検討を進める支援を致します。

ケース事例

  • 大手運輸企業グループのM&AならびにポストM&A支援
  • 運輸事業者の中期経営戦略策定・業務改革計画の策定・実行支援
  • 国際物流事業者の新規事業戦略の構築・実行支援
  • 電鉄グループのポストM&A支援
  • メーカー系物流子会社のM&A支援

関連リンク

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