コンサルティングサービス
CONSULTING SERVICE
化学
認識
日本の化学産業は国内製造業の約1割強を占める基幹産業です。他方、再編が進み巨大化する海外企業と比較して、日本企業は規模的に後塵を拝する構図が続いています。
汎用石油化学品では中国や中東の企業が価格競争力を握ることから、日本勢は価格面で太刀打ちしにくい状況です。
設備の統廃合や製造拠点の海外シフト等の動きはもとより、近年は石油化学品から撤退し、電子材料・医薬品など高付加価値のスペシャリティ化学品を軸とした事業ポートフォリオへの刷新事例が増加しています。
また、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーへの対応等、新たな社会要請に即したR&Dやサービスメニューへの要求も増大しつつあり、各社、M&Aやオープンイノベーション等による対応に注力しています。
化学メーカーが対象とする領域は多岐にわたります。
巨視的には同じ業界であっても、用途業界やバリューチェーン上の位置づけ(川上/川下)によって、事業経済性やバリューチェーンの要諦は様々であり、事業運営の成功要因や求められるマネジメント・スタイルも異なります。
また、環境対応等の要請に応えるうえでは自社に閉じたR&Dだけでは対応しきれず、他社M&Aやオープンイノベーション等の新たな取り組みも喫緊の課題です。
加えて、国外に対する事業展開の重要性が増す中で、経営体制のグローバル化も重要な論点です。
いずれにしても、事業構造の抜本的な改革が求められるシーンが増えています。
CDIは、総合化学、コモディティケミカル、スペシャリティケミカルの各分野において様々な事業構造改革プロジェクトを行っており、事業・組織体の両面に対する経営改革の経験と知見を豊富に有しています。
主要なコンサルティングテーマ
全社/グループ戦略の立案(事業ポートフォリオの転換含む)
いかなるスピード・ボリュームの事業展開(分野×地域)をもって当該顧客企業/グループの独自の競争優位に繋げるのかという固有解つくりを、外部環境(市場・競争)適合性と内部環境(当該企業の経営資源、強み/弱み等)適合性の両視点からのアプローチでお手伝いいたします。グローバルでの戦略構築についても、CDI海外拠点および海外提携ファームとも連携しながら、解像度の高い情報の把握および戦略の策定を行っています。
全社/グループ経営体制の再設計
全社/グループ戦略実現に向けた全社/グループ経営体制を、当該企業/グループの組織風土や現行制度の運用実態も踏まえて設計します。
特に本業界では持株会社体制を採用している企業/グループも多く、そうした企業/グループでは会社間の垣根が問題となるケースが多くあります。持株会社と事業子会社の間の権限・責任や事業子会社の括り(守備範囲)、事業子会社経営者のインセンティブをどう設計するか等は戦略実行上の重要なポイントとなります。
CDIは、多角化企業の全社/グループ経営体制の設計を支援した経験が豊富にあります。そうした経験を踏まえて、経営体制の現状評価、課題の整理、新しい経営体制の設計などのお手伝いをいたします。
個別事業の戦略立案及び実行支援
化学業界では時代に適合した新たな製品・サービスの上市が極めて肝要です。他方、「理想的な製品・サービス」の事業ポテンシャルやリスク、実現可能性が見極められぬまま安易な成長シナリオが描かれることも少なくありません。CDIでは、最終製品の市場環境、製品(または化学物質等の製品種別)間の競争状況、製品特性/経済性、事業リスク等を的確に見極め、事業の成長に向けた適切なシナリオとそれを実現するためのアクションプランを策定します。
また、新事業戦略が野心的/過去からの飛躍が大きい場合等において、機能部門(研究開発、営業、生産、等)あるいはタスクフォース等と並走する形で変革に寄り添う、戦略実行支援プロジェクトも実施しています。
ケース事例
- 総合化学メーカーのグループ戦略の立案・実行支援
- 化学素材メーカーの全社事業戦略、事業体の再構築
- 化学品メーカーの全社中期経営計画の策定
- 試薬メーカーのASEAN地域展開戦略の策定
- ニッチトップ化学メーカーの新規事業の探索・参入戦略立案・実行支援
- 化学メーカーの全社業務・システム改革計画立案
- 化学メーカーの持株会社体制の概要設計・立案